医療機器イノベーション・コンソーシアムが、次世代シーケンシングに基づくがん診断法の精度を向上させるイニシアチブを開始
米バージニア州アーリントン -- (BUSINESS WIRE) -- 医療機器イノベーション・コンソーシアム (MDIC: Medical Device Innovation Consortium) は、次世代シーケンシング(NGS: next generation sequencing)に基づくがん診断法の検証および規制上の審査プロセスを改善するためのパイロットプロジェクトを伴うSomatic Reference Samples(SRS)イニシアチブを正式に開始しました。
MDICは、米国食品医薬品局(FDA: Food and Drug Administration)、国立標準技術研究所(NIST: National Institute of Standards and Technology)、国立衛生研究所(NIH: National Institutes of Health)、および業界関係者との協力を主導して、SRSの製造、検証、および配布を行い、NGSベースのがん診断法の検証を簡素化し、サポートします。このイニシアチブには、スポンサーや規制当局が使用できる可能性のある、公的に入手可能なグローバルゲノムデータリソースライブラリーのデータセットを作成するという目標も含まれています。
「NGSは、診断法において、そして最終的には治療においてブレークスルーを可能にする強力な技術です。これらの診断検査は、正確な臨床使用のために検証される必要があり、reference sampleは検証プロセスに不可欠です。しかし、十分に特徴付けられ、広く受け入れられているNGSベースのreference materialは存在せず、開発と検証プロセスを複雑にしています」とAndrew Fish, President and CEO, MDICは述べています。「MDIC SRSイニシアチブを通じて、テスト開発者と規制当局がグローバルに使用できるreference sampleとデータセットを開発しており、これらはNGSベースのがん診断法開発の一貫性を高め、これらの検査の信頼性と精度を高めることができ、さらには患者の診断と治療をより正確に行うことができます。」
「適切に同意が取られ、高度に特徴付けられ、広く利用可能なreference sampleが必要です。これにより、NGSベースの悪性腫瘍検査の精度、信頼性、透明性が向上し、規制当局への提出に使用する検証データの作成がサポートされる可能性があります。MDIC Somatic Reference Samples Initiative によって作成されたreference sampleとデータセットは、このニーズを満たすのに役立ちます」と、Wendy Rubinstein, MD, PhD, Director, Personalized Medicine, Center for Devices and Radiological Health, U.S. Food and Drug Administrationは述べています。
Horizon Discoveryは、これらのreference sampleの開発と製造を行っています。このパイロットプロジェクトの目標は、高度に特徴付けられたヒト細胞株GM24385(PGP/GIAB)に、臨床的に癌に関連する10の遺伝子変異を、CRISPR(Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats)技術を使用して個別に導入するものです。それにより、10種類の編集されたヒト細胞株が得られます。それぞれの細胞株には臨床的に1つ以上の特定のがんに関連する1つの遺伝子バリアントが含まれています。配列を確認された細胞株は、まとめられ、FFPEフォーマットとして利用可能になります。完全に特徴付けられたreference sampleは、Horizonからエンドユーザーに市販され、特徴付けデータは、FDAがデータ情報、配列決定、およびバイオインフォマティクスのためにスポンサードするprecisionFDAを含む公開データベースからアクセスできます。
この取り組みへの NIST の関与は、理解を促進することです。*「私たちのコラボレーションがMDIC SRSサンプルを検証するにつれて、私たちはまたreference sampleの検証とデータセット作成全般の効率と持続可能性を改善するためのベストプラクティスも学び、構築しています。このプロジェクトは、新しい配列決定技術の開発と最適化、およびがん診断と治療のためのDNA配列決定の臨床応用への転換における主要なステップです」と、Justin Zook, PhD, Co-Leader, Biomarker and Genomic Sciences Group, National Institute of Standards and Technologyは述べています。
MDICのSRSプロジェクトは2018年にワーキンググループとして開始され、NGSベースの診断テストのreference materialにおけるギャップに対処するという使命を持つ40を超えるステークホルダーを代表しています。2019年に公開されたこのワーキンググループの最初のアウトプットであるMDICのSRS Landscape Analysisは、既存の臨床的に関連するがん変異と利用可能なreference sampleの包括的な目録でした。SRSランドスケープ分析を通じて発見された満たされていないニーズに基づいて、SRSイニシアチブは、パイロットプロジェクトのreference sampleに設計される10種類の変異のサブセットを優先しました。開発、検証、規制上の審査におけるこれらのサンプルの有用性に加えて、これらのサンプルは、診療報酬の決定、市販後のモニタリング、SRSに加えて今後の道筋を示す上で、潜在的に価値があります。
SRSイニシアチブの活動は、Gordon and Betty Moore財団(Grant GBMF)、National Philanthropic Trust、Illumina、およびQuidelによって部分的に資金提供されています。
* 商用製品との提携は、国立標準技術研究所(NIST: National Institute of Standards and Technology)による推奨または承認を意味するものではなく、また、特定された材料または機器が目的のために利用可能な最良のものであることを意味するものでもありません。
About MDIC
Founded in 2012, the Medical Device Innovation Consortium (MDIC) is the first public-private partnership created with the sole objective of advancing medical device regulatory science throughout the total product life cycle. MDIC's mission is to transform health care into human care. Collaborating with our partners to advance science, we enable transformational medical technology to shape the world we want to live in and make that world possible by shortening the path from innovation to safety to access. For more information, visit mdic.org.
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