CRISPR遺伝子転写活性化(CRISPRa)により、研究者はDNAを編集することなく、転写を活性化することにより特定の遺伝子機能をアップレギュレートすることができます。
詳しくは、CRISPRa アプリケーションのページをご覧ください。

Horizon CRISPRmod CRISPRaシステムには、CRISPRaガイドRNAと転写活性化因子(VPR)に融合した触媒活性が不活性化されたCas9(dCas9)の2つのコンポーネントが必要です。当社のCRISPRa試薬は、ネイティブコンテキストでの過剰発現によって遺伝子の機能を研究するための簡便で効率的なツールです。

 

CRISPRa試薬の選択

CRISPRaの実験条件には多くのオプションと考慮事項があります。一般的には、dCas9-VPRが安定して発現する細胞集団を用いる場合に、最も強力な転写活性化を実現できます。

dCas9-VPRソース ガイドRNAフォーマット デリバリー方法 メリットと推奨される使い方

dCas9-VPR安定発現細胞

または

CRISPRa dCas9-VPR lentiviral particle の形質導入とdCas9-VPR安定発現細胞の選択

CRISPRa synthetic crRNA(化学合成crRNA)+ tracrRNA トランスフェクションまたはエレクトロポレーション
  • 短時間(2〜4日)のアッセイ
  • 転写活性化を高めるためのプールフォーマットのガイドRNA
  • 複数遺伝子の同時転写活性化
  • アレイ化スクリーニングが可能
CRISPRa lentiviral sgRNA particles 形質導入
  • 比較的長時間のアッセイのための安定した発現
  • 低MOI:ゲノム当たり1コピーの導入により、安定的に転写活性化を実現
CRISPRa dCas9-VPR mRNA CRISPRa synthetic crRNA(化学合成crRNA)+ tracrRNA コトランスフェクションまたはエレクトロポレーション
  • 短時間のアッセイ
  • 抗生物質または蛍光マーカーによる濃縮
  • 外来性DNAフリーであり、ゲノムへの試薬の挿入無し
CRISPRa dCas9-VPR lentiviral plasmid CRISPRa lentiviral sgRNA plasmid dCas9-VPRプラスミドとのコトランスフェクションまたはエレクトロポレーション
  • 短時間アッセイ
  • 抗生物質による選択濃縮
  • レンチウイルスのゲノムへの挿入リスクの低減
CRISPRa all-in-one dCas9-VPR + sgRNA 形質導入
  • 形質導入が難しい細胞タイプへのCRISPRaコンポーネントのデリバリーを最大限成功させる
  • ピューロマイシンまたはGFPマーカーにより、標的遺伝子の転写が活性化されている細胞の追跡が可能