RNAi実験を計画していますか?
もしそうであれば、コントロールを使用することを忘れないでください!必要なことは、オフターゲットの遺伝子ノックダウンに起因する結果、またはRNAiとは関係のない実験的操作による影響をはっきりさせることです。遺伝子ノックダウンやmicroRNA遺伝子発現調節実験の結果を正確に解釈するためには、RNAiコントロールが不可欠です。注意深く設計されたRNAi実験には、未処理細胞、模擬トランスフェクト細胞、ネガティブおよびポジティブコントロールを最低限含める必要があります。これらを個々に考えていきましょう。すべてのプロセスをカバーするために、常に次のようなコントロールを含めてください。
未処理細胞
未処理細胞は、他のすべてのサンプルと比較できる正常な細胞集団です。未処理細胞は、細胞生存率、表現型、および標的となるmRNA遺伝子発現レベルのベースラインレベルを決定するものです。
モック(模擬)トランスフェクション
トランスフェクション試薬の曝露または形質導入による細胞への影響のコントロールとするための、デリバリー試薬(例えば、トランスフェクション試薬のみ、または空のベクター)のみにより細胞を処理したものです。トランスフェクション試薬または形質導入は遺伝子発現を容易に変化させる可能性があるため、このコントロールは重要です。
Non-targeting ネガティブコントロール
ネガティブコントロールは、ターゲット特異的なノックダウンのベースライン対照を提供し、配列特異的なノックダウンと非特異的な効果を区別するために、Non-targeting配列を持つRNAi試薬である必要があります。理想的には、このコントロールはターゲットRNAiと同じ条件(濃度、デリバリー方法、ノックダウンの期間、および検出方法)で使用する必要があり、細胞生存率、表現型、または標的となるmRNAおよびタンパク質レベルに影響を与えないものである必要があります。Non-targetingコントロールは検証されている必要があり、ランダムにスクランブルされたコントロールではコントロールとしての性能は非常に低くなります。
ポジティブコントロール
これは、実験の再現、実験条件、または細胞タイプ毎に試薬のデリバリー効率をモニターするための検証済みのコントロールです。最適なポジティブコントロールターゲットは、Cyclophilin Bなどの内在性ハウスキーピング遺伝子で、通常の転写調節下にあり、その発現は試験対象の細胞株の細胞周期によって変動せず、ノックダウンにより細胞の表現型や生存率に影響を与えないようなものです。
蛍光コントロール
これは必須なものではなくオプションで使われることのあるものですが、トランスフェクション効率を評価する便利な視覚的コントロールとなります。蛍光は、蛍光顕微鏡またはフローサイトメトリーのいずれかによって検出することができます。従来の蛍光標識siRNAまたはshRNAの使用は、遺伝子ノックダウンと定量的に相関せず、デリバリー効率とのみ相関することを忘れないでください。
使用している実験システムに適切なコントロールを理解の上決定することができれば、実験条件の最適化を行い、RNAi結果の解釈を信頼性のあるものにすることができます。
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