CRISPR KO(遺伝子ノックアウト)スクリーニングで、新たな創薬標的の同定/検証、および明らかになっていない薬剤メカニズム解明のための強力かつ的確なソリューションがもたらされてきましたが、CRISPR KOスクリーニングが適さないバイオ研究も挙げられます。当社のCRISPRa(およびCRISPRi)スクリーニングは、お客様のご研究に多くの新しい可能性を拓きます。
What is CRISPRa?
CRISPR遺伝子転写活性化(CRISPRa: CRISPR activation)スクリーニングで遺伝子機能の獲得(gain-of-function)の研究の裾野が広がり、それに伴い可能なアプリケーションの範囲の拡張をもたらしました。これら新しいアプリケーションで最高の品質と信頼性をもつ当社スクリーニング結果の提供を通じて、お客様の創薬プログラムを推進することができます。
当社のCRISPRaスクリーニングをCRISPRi(CRISPR遺伝子転写抑制)スクリーニングと組み合わせることで、薬剤存在下で活性化または抑制されると逆の作用を示す「スイッチ」様の遺伝子を見出せるので、標的をより明確に同定できる可能性が高まります。
HorizonのCRISPRaスクリーニングツール
適用可能な研究
- ゲノムワイドな機能獲得 (gain-of-function) 効果の研究
- gain-of-function表現型の研究による薬剤と遺伝子の相互作用の追究
- 逆方向に機能するこの直交ツールの使用による機能喪失 (lost-of-function)効果の検証
- CRISPRiスクリーニングと組み合わせることによるネットワーク解析
CRISPRaスクリーニングプラットフォーム
当社のCRISPRaスクリーニングプラットフォームは、Horizonの高度に洗練されたCRISPR KOスクリーニングプラットフォームに基づいており、これまでに200以上の委託スクリーニングプロジェクトの実績があります。
委託サービス内容
- プール化レンチウイルスアプローチ
- 最適化済みの細胞株リストからの選択、またはスクリーニング前の細胞株評価も可能
- ヒト全ゲノムCRISPRaライブラリーまたはカスタムライブラリーから選択可能
- カスタムスクリーニングデザインも可能
- 次世代シークエンシング+バイオインフォマティクス解析+ヒットノミネート
- 納期:12~24週間
納品データ
- 抑制/活性化により、細胞の目的の化合物に対する反応が変化する遺伝子のリスト
- 実験デザイン、すべての生データと解析データ、研究結語からなる最終レポート
当社のCRISPRaおよびCRISPRiプラットフォームの詳細については、ウェビナーをご覧ください。
メラノーマ細胞における全ゲノムCRISPRa耐性スクリーニング
目的:
BRAF V600E変異を持つA375メラノーマ細胞株におけるBRAFキナーゼ阻害剤ベムラフェニブ(PLX-4032)に対する耐性因子を同定するための概念実証研究
方法:
- 全ゲノムCRISPRiまたはCRISPRa sgRNAライブラリー
- プール化スクリーニングアプローチ: ライブラリーは細胞へのレンチウイルスで形質導入し、抗生物質でセレクション
- ベムラフェニブによる処理
- 細胞ペレット回収とサンプル調製
- 次世代シーケンシングと、改良したMAGeCKワークフローを使用したデータ解析
結果:
- ハイライトされているヒットは、既にCRISPRaスクリーニングによって同定/検証されています(Konermann et al., 2014)。
- 上位ヒット遺伝子のEGFRは16,000倍以上エンリッチされました。
- CRISPRaスクリーニングプラットフォームは、既に公開されたプラットフォームよりも高感度でした。
- 複数の新しいヒットも同定されました。
本概念実証研究の詳細はアプリケーション ノートでご確認いただけます。
ご計画中のCRISPRスクリーニングプロジェクトについて、Horizonへぜひご相談ください。