新規のPin-pointプラットフォームで塩基編集を変革する

Pin-point™ 塩基編集プラットフォームは、斬新な3コンポーネント構成のデザインと良好な安全性プロファイルを備えており、複数遺伝子の同時改変を可能にすることで塩基編集の機能を強化し、ヒト疾患モデルへの応用を拡大しています。塩基編集はCRISPR-Cas9に基づいた技術でありゲノムDNAの精密な塩基変換を実現します。このような精密な編集は、疾患原因遺伝子の発現抑制や疾患に関連する点変異の修正、細胞治療の最適化に活用できます。

Pin-point塩基編集には、次の3つの主要コンポーネントが必要です。

The guide RNA directs the modified Cas9 to the precise location on the targeted DNA
ガイドRNAは改変Cas9を標的DNA上の正確な位置に誘導する
Modified Cas9 nicks a single strand of the targeted DNA
改変Cas9は標的DNA片鎖にニックを入れる
The recruited deaminase performs the base edit on the opposite strand
リクルートされたデアミナーゼはDNA相補鎖で塩基を編集する

ガイドRNAが改変Cas9をゲノム上の特定の位置に誘導し、DNA片鎖に「ニック(切れ目)」が生成されます。その間デアミナーゼ酵素はその部位にリクルートされ、ニックの入っていないDNA鎖の塩基を変換します。たとえば、C>T置換です。改変されたDNA鎖はニックの入った鎖の修復テンプレートとして使われ、塩基対の置換が完了します。

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Pin-pointプラットフォームの新規性のある3コンポーネント構成は、個々のシステムコンポーネントを「ミックスアンドマッチ(うまく組み合わせる)」する比類のないフレキシビリティをもたらし、標的遺伝子毎の編集の完全なる最適化を実現します。

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次世代ゲノム編集の普及を促進

DNAの2本鎖切断を生成する従来のCRISPR技術と比較して、塩基編集はDNA片鎖にのみニックを入れるので治療用途としてより安全です。このニックは、挿入、欠失、およびその他再配列のリスクの軽減に加えて、塩基変換効率を高めます。

当社は、さまざまなPin-point塩基編集の試薬製品と受託サービスに加え基本特許や特許出願に対するライセンスを取り揃え、基礎研究から治療薬に渡るマーケット全体への塩基編集への幅広いアクセスを提供します。塩基編集のアクセスを誰もが使用できるようにすることで、Pin-pointプラットフォームは、遺伝子疾患に対する新規治療法ひいては根治療法の開発を加速する可能性を秘めています。

主なアプリケーション:

  • 遺伝子ノックアウトの作製/SNP改変に
  • 独自の同時ノックアウトとノックインの実証
  • 複雑な細胞モデルのためのマルチプレックスなゲノム編集
  • DNA損傷応答経路に感受性のある細胞の編集
  • 遺伝子の機能的特性評価のための点変異誘発
  • 直交検証(RNAi、CRISPRi、従来のCRISPR-Cas9に対して)

Pin-pointプラットフォームの利点:

  • モジュラーシステム 最適な実験条件のために
  • 高効率 ゲノム編集プラットフォーム
  • マルチプレックス編集 複数標的
  • 安全性の向上 標準的なCRISPR-Cas9以上
  • 汎用性の高いテクノロジー ターゲティングされた編集のために
  • 検証済みの性能 T細胞およびiPSCにおいて

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